春になると、メダカの水槽や屋外容器を見て「思ったより水が減っている」と感じることが増えてきます。冬はそれほど気にならなかったのに、春になると急に水位の低下が目立つことがあります。これは異常とは限らず、気温の上昇に加えて、風や乾燥の影響で水が蒸発しやすくなるためです。特に日当たりのよい場所に置いている容器ほど、水は減りやすくなります。
ただし、ここで注意したいのは、水が減ったからといって、すぐに大量の水を足せばよいわけではないということです。春は昼間こそ暖かくても、朝晩はまだ冷え込みます。そのため水温は安定しにくく、足し水のやり方によってはメダカに負担をかけてしまいます。
特に避けたいのは、冷たい水を一気に入れることです。水量の少ない容器では、水温が急に変わりやすく、春先のまだ不安定なメダカには大きな刺激になることがあります。また、水が減ると汚れや成分も相対的に濃くなりやすいため、水位低下そのものも軽くは見られません。
春の足し水で大切なのは、減った分を急いで戻すことではなく、変化をできるだけ小さくすることです。作業は朝の冷えた時間より、気温が上がった時間帯の方が安心です。そして一度に満水まで戻そうとせず、少しずつ足しながら様子を見る方が安全です。できるだけ容器の水温に近い状態で足すことも意識したいところです。
足し水の後は、メダカの様子も見ておきます。泳ぎ方が急に落ち着かなくなっていないか、水面や底に偏っていないかを確認することで、負担の有無が見えやすくなります。
春の水減りはよくあることですが、対応は丁寧にしたいところです。足し水は単なる補充ではなく、水槽全体を安定させるための管理のひとつです。春は「すぐ戻す」よりも、「負担をかけずに整える」ことを意識したいです。

